タルキートナでバドワイザーを

群発頭痛により断酒した山好きオジさんが、定年後にアラスカのデナリを登って、祝杯としてアルコールを解禁することを目指す日記。

シルバーウィークの雲取山

シルバーウィーク。コロナになる前までは、毎年信越五岳に行っていた時期だ。2014年にトレランを始めた奥さんは、2015年にボラをやって2016年に初出場を果たし、笹ヶ峰の関門に間に合わなかった。2017年は雨で短縮。2018年は絶好調だったのが災いしてマイルレースに出てしまい、黒姫関門をギリで通過してそこで果てた。2019年も笹ヶ峰まででまだ完走できていない。信越五岳は不思議な魅力のあるレースで、怪我から回復したら再びチャレンジしたいと思っている。

 

そんなシルバーウィークだが、怪我人だしコロナだし、出かけるなら近場だなと、そんでもって2週続けて展望のない雷電山でコーヒーを飲んでいるので、眺めの良いところに行こうとなり、雲取山が候補に上がった。

 

雲取山奥多摩駅から歩くものだ、という自負があった。ヤマレコなどで見かける雲取山のトレランの記録は、殆どが鴨沢ルートのもので、なんでみんな奥多摩駅から行かないのだろうと、常々疑問に思っていたものだ。

駅スタート、駅ゴールだと美しいし、鴨沢行きのバス運賃は高い。奥多摩駅から山頂までだいたい5時間だから、バス+鴨沢からの歩きと時間はあまり変わらない。だんぜんお薦めは奥多摩駅ピストンだ。

しかし故障者リストの奥さんは、奥多摩駅からは自信がないという。まあそういう事情なら鴨沢からでもいいだろう。

 

車で行く場合は小袖駐車場スタート、ゴールとなる。問題はこの駐車場がすごく混むという事。早朝に行かないと停められない恐れがあった。それで朝5時には家を出たかったが。いつもの事で出発は8時となった。駐車場に着いたのは10時。奇跡的に1台分空いていて停める事ができた。しかし、もう下山してくる人達が結構いて、駐車台数は減る時間帯に入っているようだった。

奥多摩特有の、杉の植林地を歩いて、七ツ石山の先に出るという印象があったが、歩いてみると林相もそれなりに複雑で、広葉樹の自然林も豊富だった。天気も良く、気持ちよく歩いて2時間弱で主稜線のブナ坂に着いた。稜線を進み、雲取山山頂までは2時間45分程で到着。奥さんは3時間切れたとご満悦だ。今回はトレランではなく何処も走っていないが、それでも3時間かからないんだな。

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雲取山山頂から富士山を見たのは初めてかも知れない

そういえばこのコース、途中下るところが殆どなかった。丹沢の大倉尾根でも、谷川の西黒尾根でも、甲斐駒の黒戸尾根でもそれなりに下りパートがあるのにだ。なるほど、人気があるわけだ。歩きやすいし、気持ちいいし。

天気が良く、日差しが強かった。山頂は日陰も平坦地もないので、ブナ坂まで戻ってコーヒータイムにしようと下り始めたが、ヘリポートあたりで曇って来たので、富士山が見えるところでと、ヘリポートの丸太に腰掛けてコーヒーを淹れ始めた。するとヘリコプターが飛んできて近い所でホバリングを始めた。え?降りるの?と慌てて荷物をまとめて、水の入ったコッハーを持って退避。するとヘリは何もなかったように飛び去って行った。なんだよ。

そこで休むなという警告でしょうか?