タルキートナでバドワイザーを

群発頭痛により断酒した山好きオジさんが、定年後にアラスカのデナリを登って、祝杯としてアルコールを解禁することを目指す日記。

61歳になりました

61歳の誕生日の朝を、「書斎」と呼ぶ部屋の寝袋の中で迎えた。山ではここ数年使っていない冬用シュラフ。さすがに暖かいが、肩口のあたりが寒く感じたのは、この後の闘病生活の前触れだったのか。

寝室でなく書斎で朝を迎えたのは、奥さんが熱を出して寝込んでいるからだ。39度近い高熱を出している。コロナか、インフルエンザか、ただの風邪かのどれかだろう。コロナ以来、発熱した家族からは隔離するべきというのが新常識となっている。それに倣って、書斎で寝た。毎晩の食後のテレビもなく、早く寝れたのはすごく良かったが、実はすでに感染していたようだった。

そのまま都内の現場に向かったが、明らかに体調が悪かった。鼻は詰まるし体はダルい。典型的な発熱の症状だ。

この日はなるべく多くのカロリーを取るようにして、遠慮なくコンビニおやつを食べた。それでも、風邪ひきのときの定番である、スタミナラーメンには踏み切らなかった。踏みきればよかったのだが、思い返してみれば、食欲がなかったようだ。すでに、重症化していたのだろう。

仕事は大したことはなかった。もともとそういう日だったのだ。作業確認の写真を撮り、切り詰めた切り株にラウンドアップを塗って、もうやることはなかった。翌日の伐採作業の方が大変なので、電動マキタを掃除して、刃にもヤスリを入れておいた。

それでも昼頃までは現場に居ただろうか。現場を離れ、家路につく。所沢市内に入り、航空公園の駐車場に車を入れる。ここでしばしリモートワーク。そして、能登半島でのボランティア出動に向けて買っておいた、スタッドレスタイヤに履き替えた。

ダンロップスタッドレスタイヤに鉄ホイールが付いたものが、オートバックスカインズホームのどちらでも、ほぼ同じ値段で売られていたが、オートバックスではさらにホイールバランス調整と、あとなんか追加料金があるというのでカインズで買った。本庄の現場は広いので、そこで交換するつもりだったが、ポルシェにはジャッキが積まれていなかった。普通の車に積んである菱形のジャッキ(パンタジャッキというらしい)はオートバックス等のカーアクセサリーショップでは売っていないようだ。何軒かホームセンターを回って、飯能のビバホームでようやく手に入れた。

公園利用者の視線を感じながら、4輪とも取り替えて、自宅に帰る間にガソリンスタンドに寄り、空気圧も合わせた。タイヤを替えたら、明らかにハンドルが軽くなった。

1月27日から、一般ボランティアが能登半島で活動を開始している。今は朝に金沢駅に集合して、そこからバスで行けるだけの人数しか行けない。受け入れ態勢が整えば、自車でボランティアに行けるだろう。軽トラはきっと役に立つはずだ。

 

この晩も「書斎」で寝た。肩口の寒さを解消すべく、ダウンジャケットを着て寝た。よく眠れたが、夜中にトイレに起きるとやたら寒く、たぶん高熱が出ているんだろうと思った。体温計は奥さんが管理しているので測らなかった。

 

早朝に家を出て、まず秘密基地に立ち寄る。外したノーマルタイヤをしまい、積んであった薪を薪棚に置き、バラの鉢替えで発生した残土を処分した。荷台がすっきりして朝から気分が良い筈だが、発熱のため調子は悪かった。

 

2本の枯れたマツを切り倒す予定だ。1本は上部で幹分れしていて、片側が送電線に近い。倒伏した場合、送電線を切ってしまう恐れがあった。まずスパイクで幹分れ箇所まで登り、送電線側の枝を切り落とす。その後ロープをかけて、敷地側に伐倒する作戦である。

送電線側の枝をすべて切り払ったところでバッテリーが空になった。ちょうど昼だったので昼食に行った。現場近くにはスタミナラーメン的なものを出すラーメン屋はなかったので、持ってきた弁当だけ食べた。3月並みの陽気と言われた日だったが、動かないと寒気がした。おそらく、この日の昼前後が、一番熱を出していたのだと思う。

昼一番でスパイクで登り、送電線側の幹を切り落とす。高熱からか、防護ゴーグルが曇った。切り倒す段になって、現地スタッフが応援で来てくれたので、すんなり伐倒することが出来た。もう1本も、みんなでワイのワイの言って倒した。

個人的にはけっこうフラフラなのに、まあよく頑張った。終業時間にはまだ間があるが現場を離れて家路につく。もう、スタミナラーメンしないと体がもたないような気がしていた。花園インター近くの140号線沿いに、いくつかあるラーメン屋のうちの一つに入った。

将軍らーめん三峰 各店舗のご案内|三峰 (mitsumine-group.co.jp)

一番希望に近そうなのが「辛味噌ラーメン」で、メニューの筆頭にあったので看板メニューなのだろうとそれにした。大したものではなかった。味が濃すぎて、スープを飲む気がしない。よく見ると、穴あきレンゲが付いていて、これで具だけさらえた。便利だな。

何故か支払いは現金のみ。140号バイパスに面して、休日などは行楽ついでの家族連れとか来るだろう。不便だと思わないのかな。まあ、5時過ぎのこの時間、仕事帰りの職人とか居ても良さそうなところだが、客はワタシ含めて3人。大丈夫かい?

 

この晩も書斎で寝た。熱で節々が痛むが、この日だったか前の日だったか、怪我をした右膝がやたら痛む日があった。寝ているときに、変な体勢になるらしく、前も痛くなったことがある気がする。気がする、というのは、夢なのかどうかわからなかったからだ。

寝ていて、「あれ?膝が痛いな」と思ったら、マジで痛くなった。「いや、これはすぐに引く痛みだ」と自分に言い聞かせ、いろいろ大勢を変えてみるが改善されない。本当に痛いのだが、個人的には悲壮感はなかった。そのうち、(カクッ)といった気がして痛みが解消した。何なのだろう。

翌朝になって、奥さんの熱が下がった。配偶者に気を遣う余裕が出来たため、こちらが熱を出しているのがバレた。そこから、丸一日布団の中で過ごした。仕事ももう一日休み、体温も36度台に回復した。しかし、一日寝ていただけで、腰がかなり痛くなった。喉はまだ痛いし、頭もすっきりしない。つくづく、病気なんかするもんじゃない。

 

4日間トレーニングをサボったし、当然ウイルスにいろいろ壊されたので、体力はだいぶ落ちたと思う。しかし、今回罹ったインフルエンザかコロナか知らないが、このウイルスには耐性が付いただろう。

今シーズンはもう風邪ひきはない。