タルキートナでバドワイザーを

群発頭痛により断酒した山好きオジさんが、定年後にアラスカのデナリを登って、祝杯としてアルコールを解禁することを目指す日記。

市役所から五合目(なんと4回目)

今年は練習している方だと思う。市役所から走るのは4回目だ。2022年も4回やったようだ。あの年は、やるたんびにタイムが悪くなった。

金曜日に家のエアコンを新しいのに交換した。その工事の立ち合いという事で、公式には仕事は休みにして、家で内職をしていた。エアコン設置は昼で終わり、試運転としてスイッチを入れてから、夜まで回していたので家の中は涼しかった。その中で仕事をして、夜は早く寝ればよかったのだが、なぜだか寝たのは1時過ぎで、土曜の朝、4時半に起きて富士吉田に向かった。

事前の天気予報では、気象庁などの発表では富士山地方は晴れ、ただし、てんくらでは8合目より上はCランクになっていた。奥さんは調子が乗らないようで、今日は5合目までと決めていたが、中央道からくっきり見えた富士山頂を目にしたとき、ああ、山頂まで行く準備をしておけばよかったと思ったものだ。

また、天気予報では、全国的な猛暑を予想していた。各所で猛暑日になるだろうと言っている。ただ、富士吉田は700mで、中の茶屋ですでに1000mを超えている。そこまで暑くはならないだろう。

奥さんを市役所で降ろして自分は中の茶屋へ。車を中の茶屋に置いて、まずは市役所に向かって走り出す。今日の足ごしらえはビブラム5本指にした。本番でこれを履くかどうか決めるため、まずはここで試運転だ。大山や高尾山でのタイムアタックで、一番いいタイムを出したのはこのビブラム5本指だ。5合目敗退が濃厚な今年の富士登山競走で、わずかな可能性に賭けるため、靴を替えて臨んでみるのだ。

走り出してみて、前回靴で走った時と同じぎこちなさを感じた。ワラーチより走りにくいと感じたのは、単純に朝イチで体が硬く、さらに家からのドライブにより、体が固まっているためらしい。

さて、昨晩の睡眠時間は3時間。寝不足である。加えて猛暑の予報。熱中症対策として、一番避けるべきは睡眠不足だという。これでは、あまりいい結果は期待できない。

市役所に着き、信号の変わり目にスタート。時刻は9時ごろになっており、この時間だと、市役所から走り出す試走ランナーはいない。金鳥居は8分。この時点では、良いとも悪いとも言えない。浅間神社トイレは18分ちょっと、公園は24分と、靴の時とあまり変わらない。さすがにロードランニングでは、ビブラム5本指より靴の方が速いはずだが、最近は靴でもそれほど早く走れないので、ロードでビブラム5本指での落ち込みが大したことなければ、登りの優位性に賭けてみたかった。

山麓道交差点が30分ちょっと。ここまでは普通だが、北麓公園T字路が38分と落ち込み始め、中の茶屋はほぼ46分かかって到着した。

この時点で、ふくらはぎにかなりの負担を感じていて、ビブラム5本指で本番に出るのは無理かなと思い始めていた。そして、ダートに入ると足の裏に小石が食い込んで痛い。やはり、無理があったか。

さて、タイムはここから失速傾向。気分的にはしっかり走ったつもりだが、大石茶屋ですでに1時間6分。この辺りは物見遊山的な試走ランナーが多く、何人か追い越したので、しっかり走ったと錯覚したのか。調子の出ない奥さんが降りてくるのを、黒いガードレールの先ですれ違った。このとき、後続ランナーに、後ろにぴったり付かれていて、必死で走っていたので、うまく挨拶できなかった。

馬返しは1時間18分だった。ちっとも速くない。そしてここから、ビブラム5本指の本領発揮のはずだが、まったく走れなかった。

なんとか、走る真似をしていられたのは2合目までで、そこまでも25分以上かかった。馬返し下で、猛追していたランナーは、1合目に着く前に先行して見えなくなった。頭の芯が熱く、ボーっとしていて、熱中症の初期症状だと思った。

大丈夫か?俺?いったん2合目で腰を下ろして少し休んだ。500㏄しかない水を積極的に飲む。やめよかな。

しかし、立ち上がるとどうしても5合目に向けて歩き出してしまう。性(サガ)だからしょうがない。3合目見晴茶屋までは、馬返しから40分かかった。てことは、5合目まで1時間20分かなと思ったら、その通りの時間に着いた。ただ、5合目最後の舗装路はわりとしっかり走れたので、単に暑すぎただけなのかもしれない。

しんどかった。過去イチかも知れない

山頂見えてるけど全く無理

4合目では動けなくなるほど足が攣ったし、暑熱順化としては有効だったことだろう。

今日も、中の茶屋から市役所に向かう途中でELBさんを見かけた。向こうは有名人で、知り合いでもない(会話はしたこと数回あり)が、こちらに気付いて会釈してくれた。これ以降合わなかったので、山頂まで行ったのかも知れない。

馬返しの先では、降りてくる平井隊長にあった。こちらは全国的な有名人で、元気に挨拶してくれた。

佐藤小屋で、既に水を飲みきっていたので、スマホアプリで飲み物が買えるか聞いたところ、まだダメとのことだった。そのさい、小屋の中を覗いたら、ズーミン選手とおぼしき人が、冷蔵庫の中を整理しているように見えた。住み込みでトレーニングしているんですか?

試走ランナーでにぎわった、晴天の富士山だったが、5合目あたりを、元気に駆け登っていく人は見かけなかった。そう、今日は暑いのだ。

もう飲む水がないので、先に降りた奥さんが、車を馬返しに移動してくれてないかなと、期待しながら降りた。ビブラム5本指は足の裏に厳しく、まったく速くは降りられない。残念ながら、完走の為の特効薬としてのビブラム5本指はナシだ。

馬返しの鳥居まで来ると、その先の芝地にいる奥さんが見えた。嬉しかったが、奥さんの服装が、ランシャツのままだったので、あれ?と思った。

なんと、馬返しまで走って、調子が悪かったので中の茶屋に降り、荷物を置いて、空身でおかわり馬返しをやったそうだ。なので、貰える水分はなかった。それでも、奥さんが元気だったので安心した。

 

本番まで20日を切った。来週は宿を予約して、富士山合宿が決まった。今年は、本当にダメかもしれない。しかし、こうなったら、とことん富士登山競走を楽しむのみだ。