タルキートナでバドワイザーを

群発頭痛により断酒した山好きオジさんが、定年後にアラスカのデナリを登って、祝杯としてアルコールを解禁することを目指す日記。

今期3回目の富士山登頂

てんくらの予報はCランクで、山頂に行けるかは微妙だった。今回は奥さんの発案での山行。今年の富士登山競走では、奥さんは5合目コースで山頂へは行かない。レースへのトレーニングと考えれば、市役所から5合目まで走った方が効果はある。

ただ、奥さんはもともと山ヤなので、山頂には立ちたいようだった。7月になれば開山して、吉田側にはゲートが出来て登山料が徴収されることになっているし、事前に予約も必要だという。いろいろ面倒なので、開山前の6月に、山頂まで行っておきたいと思うのは当然だろう。確実に山頂に行くなら、市役所から走るより馬返しから登った方がいい。

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てんくら予報はCのまま、中央道を走って大月分岐から河口湖方面に進むと、山頂周辺のみ雲がかかった富士山が見えた。谷村PA過ぎて、富士急ハイランドの上に見える位置まで行くと、さらに雲が減って、天候は回復傾向と見た。愛車ジムニーを操る奥さんは、河口湖インターを降りると、迷わず右車線に入り、浅間神社から馬返しに向かった。

9時前くらいに登山開始。樹林帯に時折木漏れ日が射す中、ガチではないが、のんびりと言うほどでもないペースで登った。5合目まで1時間半くらい。佐藤小屋のところに、女子で連覇中のズーミン選手らしき方がいらした。以前は、愛嬌のあるお顔だったが、今は連覇を確実のものとするためか、脂肪をそぎ落とした戦闘モードの風貌になっている。そこまでしなくちゃダメですか?

 

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6合目まで来ると山頂が見えている。これは何とか登頂できそうだ。7合目に至る砂礫の23つづらに向かうと、後ろから男女ペアが走ってきて、挨拶しながら追い抜いて行った。女子は、昨年2位の方だ。何週かまえにも行き会ったと思う。明るい笑顔の方だが、今日は表情が厳しかった。5合目でライバルに出会ったためかも知れない。

各小屋の前では、小屋開けの準備が進んでいた。それの取材か、NHKの記者と、JNNのヘルメットを被った男性が降りてきた。上空にはヘリコプターが飛んでいる。富士山は、荷揚げはブルという名の不整地運搬車を使うのでヘリは普通来ない。以前滑落した遭難者を収容した時も、ヘリは行けないのでいる人で降ろしてくださいと言われ、居合わせた十数人で降ろした。なので、報道のヘリだろうとは思っていたが、後になって、山頂火口に3人の遺体が発見されたニュースを知った。

また、太子館だったか、小屋開けの作業の人と、富士登山競走の試走に来たお兄さんの会話でも、

「ニトロかなんか使ってた・・・」

「甘く見てたんだな」

「僕らは鍛えてますから」(ランナー)

などと漏れ聞こえ、そして白雲荘では降りた来た山梨県庁の人が、

「なるほど、心臓疾患のある方の救護を、ランナーの方がしたと・・・」

と言っていたので、そういう事故もあったのかと思っていたら、その方はノーズのソロもやってのけたプロクライマーで、残念ながらお亡くなりになったとのことだった。

その時点では何も知らない我々は登山を続け、14時少し前に山頂に到達した。f:id:sandyou:20240628154057j:image
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時間も遅いので剣が峰に行くことはせず、来た道を戻り、本八合から下山道に入って下山した。f:id:sandyou:20240628154121j:image

山梨県静岡県では、開山前の登山は控えるよう呼びかけたそうだ。開山後も色々規制が多くなっているが、出来れば、今まで通りに登れる山でいてほしい。

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