タルキートナでバドワイザーを

群発頭痛により断酒した山好きオジさんが、定年後にアラスカのデナリを登って、祝杯としてアルコールを解禁することを目指す日記。

skimoと山スキーは別物だった

ところで、年の瀬マラソンの前日は今期初滑りだった。トレイルランナー山田琢也氏が主宰するSKIMOの練習会に参加した。なんでも、GOTO中止(28日からだからまだ中止ではないが)のためキャンセルが続出しヒマになってしまったので、無料の練習会を開くとの事だった。ただし指導はほとんどせず、自分たちの練習に勝手に付き合っていいよ、というスタンスである。これで氏の実家である、旅館スキーハイムアルプに客を呼ぼうという作戦だったのかもしれないが、見事アルプは満員になり、参加者の一部は、他の旅館に泊まるという。

メニューはSKIMOか、クロカンのどちらかが選べ、どちらも道具は借りられることになっていた。我々は山スキーが目標なので、スタイルが近い(と思っていた)SKIMOにして、道具も自分たちの物で参加した。SKIMO参加は12人。ほとんど地元の常連さんに見えたが、トルデジアン5位の小野選手も参加していた。

アルプの横にあるゲレンデから、シールを付けて上のゲレンデに移動し、そこでコース使用料1000円を支払って、あとは斜面を上り下りするらしい。小野選手や引率者はともかく、他は地元の一般人だし、ちょっと太めの人もいるし、まあ滑りでは敵わないだろうが、シール登行では負けないだろう、とタカをくくっていた。

スタートしてすぐに間違いに気づいた。全然追いつけない。

どうも道具にハンデはあるようだ。SKIMO用の靴は滑りと歩きを両立できるギリギリの硬さや可動範囲となっていて、重さは700gだそうだ。ちなみにワタシのK2ピナクルは2.3㎏ある。板とビンディングも恐ろしくコンパクトに作ってあって、実に軽い。そんなのを身に着けた、雪に慣れた人たちが、すごいペースで登っていく。太めの人も、妙齢のご婦人も、まったく追いつけないスピードだ。道具だけでなく、体力でも負けているのか。

SKIMOの板とシールは、板を履いたままシールを剥ぐことができる。いくつかタイプはあるようだが、スキー先端が地下足袋のように先割れしていて、そこにシール先端に付けたゴムをひっかけてある。テールは張り流しのようだった。登りが終わると、かがんで手を伸ばしてゴムを掴み、強く引っ張ってシールを剥がす。シールは懐に入れて滑っていく。

板は細く短いので、新雪では浮力がなさそうだ。流れ止めも、ブレーキも付いていないので、バックカントリー向きではない。整備されたコースで、タイムを競う競技なのだろう。

この日の練習に際し、琢也氏は「累積1200m」と言っていたが、多い人は2000m稼ぎ、他の人も1500mは登ったようだった。それに対してワタシは800mどまり。実力差を見せつけられる結果となった。

ただし、シーズン初めの割には、スキーはまともに滑ることができた。自己流なので本当にまともなのかわからない。今シーズンは恥を忍んでスクールの門を叩き、正しい曲がり方を教わりたいと思っている。